昨年の200710月よりスポーツ支部を立ち上げ早1年が立とうとしています。想い描いていたイメージ通りには進みませんが、定期的に参加して下さる先生方が多く、助けられながら成長しつつあると感じています。

 スポーツ支部の親会である整形外科リハビリテーション学会は、1991年に代表理事である林典雄先生と常任理事である浅野昭裕先生・岸田敏嗣先生が中心となり、少人数(私が初参加の時に10人程度)で症例検討をする勉強会としてスタートしました(このころはまだ「整形外科リハビリテーション研究会」で、順調に会員数は増えて2007年に学会となりました。現在は会員が約600人)。一人の症例を機能解剖学、運動学などを踏まえた詳細な評価や考察をもとに徹底して理論的に治していこうというコンセプトは、当時、他の勉強会にはなく強烈なインパクトを感じました。そして、この圧倒的な知識量を臨床にしっかり直結できるスタイルはスポーツ傷害系の運動療法においても間違いなく有用であると痛感し取り入れてきました。

 近年、整形外科クリニックに勤める理学療法士が増加し、スポーツ専門でなくとも整形外科領域の一つとしてスポーツ復帰のための運動療法を行う機会が増えています。スポーツ選手のニーズに応えられる治療ができなければ、東洋医学(医療類似行為)である鍼灸マッサージ治療院や接骨院などにどんどん選手が流れていってしまいます。我々 理学療法士が選手のニーズに応えるべく正しい治療を行い、医療機関にスポーツ選手の目を向けさせるには、この整形外科リハビリテーション学会のコンセプトがベストであると確信しています。またスポーツ選手の手術が多い病院勤務の先生方や、通常業務とは別にスポーツ現場でトレーナー活動をしたい・している先生方にもお役に立てるかと思い、私が中部学院大学に勤務することになったのを機会にスポーツ支部を立ち上げることにしました。その際に私の教え子で卒業後も関わりの深かった、あずま整形外科の服部智恵先生、野口整形外科内科 リハビリテーション科の苅谷賢二先生、さとう整形外科の永田敏貢先生に相談したところ、快く世話人となることを引き受けてくれたので実現に至りました。

 支部発足に当たって考えたのは、「親会のコンセプトを伝える」とか「スポーツ領域の勉強をする」というのはもちろんのこと、学会発表の援助(指導)や測定の協力、トレーナー活動の促進や協力など、困った時や一人では足りない時の相互協力体制をとれるような「チーム」にしたい、ということです。わずか1年弱ではまだまだそこまでのチームワ−クは育っていませんが、やる気のある先生方が多いので時間が解決してくれるものと思っています。そのためにもさらに懇親を深め、知識、技術を高めていけるような運営ができればと思います。

 また、スポーツ系らしい企画も組んでいけたらと思っています。スポーツ懇親会やみんなでスポーツ観戦に行ってしまうなどの企画もおもしろいかと思います。まだ形の決まっていない支部なので、皆さんもどんどんアイデアを出してより楽しい支部に変えていって下さい。スポーツ系らしく積極性を持った参加を期待しています。世話人共々、支部運営を頑張っていきますので、ご協力の程、よろしくお願いいたします。

中部学院大学 リハビリテーション学部 理学療法学科 鵜飼建志

平成2092

inserted by FC2 system